千葉県教育委員会から、R4(高1生の受験)の入試結果が公表された。
千葉県公立高校の数学についての考察をしてみよう。
表は、全県の正答率(教育委員会発表のもの)と、インフィニティの生徒たちの再現答案を採点したものをまとめたものである。
問 全県正答率 インフィニティ 1 (1) ➀ 96.6% 92.9% ② 88.9% 92.9% ➂ 75.2% 92.9% (2) ➀ 62.5% 92.9% ② 17.9% 28.6% (3) ➀ 74.1% 85.7% ② 19.1% 64.3% (4) ➀ 49.3% 85.7% ② 60.3% 100.0% (5) a 74.1% 92.9% b 67.1% 92.9% (6) ➀ 66.1% 85.7% ② 51.4% 100.0% (7) 48.2% 85.7% 2 (1) 76.1% 92.9% (2) 65.1% 100.0% (3) 1.5% 0.0% 3 (1) 78.6% 100.0% (2) 28.2% 78.6% (3) 5.5% 28.6% 4 (1) (a) 86.5% 100.0% (b) 57.1% 100.0% (2) 28.9% 57.1% (3) 17.5% 21.4% (4) 8.1% 14.3% (5) 4.4% 0.0% |
数学は出題形式が大きく変わった(ように見える)。が、解き進めてみると、例年とあまり変わらなかったというのが生徒の感想。ただ、時間が足りなかったとの声が多かった。
時間が足りないというのは、序盤から中盤の問題が、過去問を解いているときに比べて、比較的スムーズに解けていた証でもある。
大問1
(2)②これはミスが続出するであろう問題。全県の正答率もインフィニティの生徒たちも想像以上に失点している印象。この問題が例年でいう大問2に配置されていたらもう少し正答率は上がったかも?
(3)②「箱ひげ図」は、今年度が初登場の問題。ただ生徒たちにはそんなの関係ない。直前でしっかり対策したのだが、思ったより難易度の高い問題が出題された。過去問がないので、中2のテキスト・高校生のテキストで対応するしかなかった。次年度以降から少しずつ対応しやすくなるだろう。
(4)②確率は命がけで解くのがインフィニティ流。思いのほか難易度が低く、少し残念。①を間違えて②を正解するのは謎だが、数名いた。
(6)①は得点したい問題ではあった。ミスする生徒はいるだろうと想像していたが、「h=」の書き忘れなど、やはりミスは出るもの。それが入試。②がパーフェクトだったのは素直にうれしい。
(7)作図の対応は例年難しいのだが、このタイプでくれば得点しやすい。
大問2
「関数の2問目を死守せよ」の言葉通り、全員正解。よくやった。3問目は想像以上の難問で、得点できなくてもよいだろう。
大問3
例年より易しめ。(3)は難関校の受験者ならば得点したい問題。もっと鍛えていかなくては・・・反省。全県と比較をすれば、インフィニティの生徒たちは頑張ったと思う。
大問4
毎年、最後は何が出題されるか分からない。「問題を読む」作業の練習が不可欠。今年も様々なタイプの問題を解かせていかなくては・・・・
正答率と配点
正答率(%) | 配点 | 累積得点 |
90~ | 5点 | 5点 |
80~ | 8点 | 13点 |
70~ | 21点 | 34点 |
60~ | 17点 | 51点 |
50~ | 6点 | 57点 |
40~ | 9点 | 66点 |
30~ | ||
20~ | 9点 | 75点 |
10~ | 9点 | 84点 |
0~ | 16点 | 100点 |
数学の平均点の推移は
H31 54.5点 → R2 51.4点 → R3 59.3点 → R4 51.5点
数学については、まずは75点を確実にとる学習からスタートし、その上で高得点を狙うのに必要な問題の対策が必要になる。
「75点を確実にとる」のは、なかなか難しい。正答率20%以上の問題をすべて正解しないといけない。90点台に乗せるのもかなり難しい。それが千葉県の数学である。